誇り高きカンサイ人

思いつくまま、時には考えながら…言いたいことを普段言えない性格なのでブログで匿名で思う存分書いてみよう的な…。

A.B.C-Zダンジョンクリア編 アトランティス大陸へ

チ:明るい…森の中?…成功したのかな?
ア:もちろんだ。ちなみに、カンサイ大陸は、実は更に大きな大陸の片割れなのだ。だから、沈む前、つまり今ここは地上の、元の一つのアトランティス大陸なのだ。
チ:へー。
ア:では、透明になる魔法を施す。私達の会話も、他者には聞こえぬようにする。歴史への干渉は禁忌中の禁忌だ。
チ:わかっているさ。
ア:まずは王都に向かう。
チ:アダリーは、大陸を沈めたのに、なんで事情を知らないんだい?
ア:あの頃の私は、人間と交流するのは諦めていた。せっかく私を使える程の魔法使いが現れても、私の意思には気づかれることはなかった。正直、もうどうでも良かったからな。人間の事情を知ろうとは思わなんだ。だから、ほぼ眠っていた。
チ:そうなんだ。
ア:もう少しで森を抜け、王都に着くはずだ。
チ:人の声が聞こえてきたね。何だか…暗い雰囲気だな。

アトランティス大陸王都)

街の住人:このところ…不穏な噂が絶えないね…。
街の住人:あぁ…神よ…我らを助けたまえ…。
街の住人:魔王だよ…きっと魔王が復活したんだよ!
街の住人:他の国では、不死の軍団…アンデッドが目撃されたらしい…。あぁ…この世の終わりだ…。
街の住人:雲の上に建てられた魔王の城を見たって言う旅人もいるってよ…。
街の住人:でもきっと大丈夫さ…この国には強い王宮魔導師兄弟がいるのだから…。
街の住人:だが…強いとはいえ、所詮人間だ…。
街の住人:伝説では、魔王が復活した際には、伝説の剣:エクスカリバーを持つ勇者が現れて、魔王を倒してくれるはずだが…。
街の住人:そんな都合の良い伝説…信じてもいいのか?

チ:アトランティス大陸が沈む前、魔王がいたのか?
ア:そうらしいな。
チ:エクスカリバーって、シーハが持っていたあの剣…だよな?
ア:勇者…か。私の知る限り、勇者は現れなかったぞ。
チ:そうなんだ…。

街の住人:うわー!!!
チ:なんだ!?
街の住人:雲の上に、おどろおどろしい城…!魔王だ!魔王が来たぞー!
街の住人:ドラゴンの群れだ! 
街の住人:アンデッドだー!
街の住人:街が燃えてる!もう終わりだー!
街の住人:助けて!助けて!誰か助けてー!!
街の住人:お母さーん!誰か!お母さんがー!
街の住人:痛い!熱いよー!
チ:…ビリビリする!なんて凄まじい魔力だ!だが私なら…!
ア:魔王…!チーゴー!王都から一旦離れ、空へ行くぞ! 
チ:だが、街の人達が!
ア:歴史への干渉は禁忌だと言ったろう!歴史は変えてはならぬ!下手をすれば己の存在や、仲間の存在すら消えるかもしれぬぞ!
チ:…ハッ、シーハ…チャン・ツカ…ツート…キューン!……クソッ!!
ア:チーゴー…仕方ないのだ!今目の前で繰り広げられている事は、過去の出来事なのだ!仕方ないのだ!頭を切り替えるのだ!映画だと思えばいい!これはただの映像なのだと!!
チ:クソッ!クソッ!何の為の魔法だ!!何の為に強くなったんだ!!

街の住人:ハッ!王宮魔導師様達だ!
街の住人:王宮魔法騎士団もいるぞ!
街の住人:ハッ!アトランティス王だ!王御自ら出陣だー!
街の住人:助かった…! 
アトランティス王:王宮魔法騎士団よ!民を守れ!王宮魔導師達は我と共に魔王を打ち砕くぞ!魔王よ!私達が相手だ!これ以上の暴挙は許さぬ!
王宮魔導師兄:王よ!御心のままに!極大水龍魔法!街の火を全て消し、敵を捕えよ!
王宮魔導師弟:極大治癒魔法!兄者!街の住人全てに治癒魔法を施しましたぞ!
街の住人:おぉ…さすがは王宮魔導師様達だ!
アトランティス王:住人は王都から離れ、海の方へ避難せよ!魔王よ…伝説の剣:エクスカリバーには劣るやも知れぬが、このアトランティスの今の技術の粋を集めて創った、クリティアスによる剣!受けてみよ!!

チ:すぅげぇな。街の住人全員に治癒魔法!あの水龍も強いな!クリティアスの剣!シーハがこれからエクスカリバーに代わってゲット出来るやつじゃん!
ア:1000年前のクリティアスは今よりもエクスカリバーよりも劣る…。

王宮魔導師兄弟:王よ!私達の魔力を貴方様に!
アトランティス王:くらえ!魔王よー!

(攻撃が魔王に当たった!)
アトランティス王:やったか…?
王宮魔導師兄:いえ!まだです!あぁ…あの攻撃を、魔王は吸収し、自らの力に変えているというのか…!
魔王:フフフ…下等な人間にしては、まぁまぁな攻撃だったな…。だが、所詮は人間よ…。どれ程の猛者か、少し楽しみではあったが、この程度か…。もうよい…。
アトランティス王:総員防御魔法を!!民を守れー!!!
王宮魔導師兄:弟よ!この私の杖を使え!この杖ならば可能であろう!このアトランティス大陸ごと海の中に避難するのだ!海の中にはアトランティスと交流のあるポセイドンがいる!魔王もポセイドンの領域には容易に手出し出来まい!
王宮魔導師弟:あ、兄者は!?
王宮魔導師兄:私は王と共に、民の盾となる!弟よ!生きていればまた会おうぞ!
王宮魔導師弟:兄者!!
王宮魔導師兄:急ぐのだ!民を守ることは王の意思である! 
王宮魔導師弟:兄者!兄者ー!!生きて!生きてまた会いましょうぞ!
王宮魔導師兄:極大防御魔法発動!!
王宮魔導師弟:兄の魔法の杖よ!私に力を!…クソッ!私では大陸の半分しか…!
魔王:さらばだ。人間よ…。
アトランティス王:うわー!!!アトランティスよ!生き残ってくれー!!
王宮魔導師兄:弟よ!アトランティスの未来を!頼んだぞ!
王宮魔導師弟:極大移動呪文!アトランティスよ!海へー!!


魔王:…海に逃げたか。まぁよい。しかし、目覚めたは良いが、退屈だな…。やはり勇者が現れるまで、また一眠りするか。面白そうな仲間のいる勇者が現れるまで…。