人間2:…ど、どうしよう…どうしよう…!
人間3:し、知るかよ!だ、だいたいこのジジイが…!
人間4:そ、そうだぜ!このジジイが文句つけて来てよぉ…そんで…!!
人間2:う…うわぁ…ヤバイ…ヤバイよ…とんでもない事しちまった…!
人間3:…こ、こんな事がみんなに知られちまったら…!
人間4:こ、このジジイが悪いんだ!俺達に逆らいやがったから!
人間3:そ、そうだよなぁ…このジジイが悪いんだ…俺達に逆らうから…。
人間2:…そう…そうなのかな…?
いや、そ、そうだよなぁ…このじいさんが勝手に…足を滑らせて…へへ…そうだよなぁ…。
人間4:そ、そうだぜ…ちょっと押しただけで、足滑らせてよぉ…弱過ぎるこのジジイが悪いんだよなぁ…。足滑らせて頭打ったのはこのジジイなんだからな…。
人間3:そ、そうだよなぁ…俺達はちょっと押しただけなんだからよぉ…。
人間2:そ、そうだよ…。
マオウ︰じいちゃーん!!どこー!?
人間2:や、やべぇ…!
人間3:み、見つかったらやべぇ…!
人間4:う、うわぁ…!
マオウ︰あ!お前達!じいちゃんがどこに行ったか知ってるか……え……じ、じいちゃん…?
(じいちゃんは頭から血を流し倒れていた)
マオウ︰じいちゃん!じいちゃん!じいちゃん!!起きてー!!じいちゃーん!!!
人間4:う…お、俺達は知らねぇよ!逆らいやがったこのジジイがわりぃんだ!!
人間3:そうだ!そうだ!!
人間2:お、俺達は悪くないんだー!!
マオウ︰お、お前達が…じ、じいちゃんを…!!
人間3:さ、騒ぐなよ…ほ、他のみんなに知られちまうだろ!?そ、そんなことになったら…!!
人間2:お、俺達どうなるの…!?
人間4:…ガキ…黙れ!!
マオウ︰うるさーい!お前達が!!じいちゃんをー!!!!!
人間2:…う、うわー!!!
(ドゴッ!!)
マオウ︰うわぁー!!
人間4:お、おい…!
人間2:…お、俺達はもう…終わりだ…ジジイをやっちまったんだ…へへ…1人やったんだ…1人も2人も大して変わんねぇよ…な?そうだよなぁ…?
人間3:バ、バレたらもうホントまじで終わりだ…。どんな罰を受けるか…。神々にまで知れたら…!!
人間4:う…そうだよな…こ、このガキもやっちまえば…誰にも…バレねぇ…よな?
人間3:…そ、そうだよなぁ…。
人間2:そうだよなぁ…そうだよなぁ…。
人間4:悪く思うなよ、ガキ…恨むなら弱いくせに俺達に逆らいやがったジジイを恨め…。
マオウ︰…弱いから…奪うのか…?
人間2:え…?
マオウ︰…弱いから…?
人間3:お、おうよ!弱いやつが強いやつに逆らいやがったのが悪いんだ!
人間4:そ、そうだ!そうだ!!
マオウ︰…そうか…強いやつには弱いやつは逆らっちゃいけないんだな…?
人間2:な、なんだよ…なんだよ…!うるさいよ!もううるせー!!
(バキッ!!)
人間2:!!?い、いってー!!!
マオウ︰強いやつには逆らわないんだろ!?
人間3:な、なんだお前ー!!
人間4:ガキー!!!
(ドカッ!バキッ!バキッ!)
マオウ︰ウギャー!!
人間2:俺達に逆らうから悪いんだよー!!
人間3:このクソガキー!!!
人間4:くたばっちまえー!!!お前もジジイみたいにくたばっちまえー!!!
マオウ︰うわぁーーーーーーー!!!
人間5:な、なんだ、なんだ!?
人間6:な、何やってるんだ!?お前達!!
人間7:こ、こんな小さな子になんてことを!?
マオウ︰(た、助かった…)
人間8:お、おじいさんが倒れてるぞ!!ま、まさか…お前達…!!
人間2:ち、違うんだ!!こ、このガキが…!!
人間3:そ、そうなんだ…このガキが…おじいさんを!
人間4:そ、そうなんだ!このガキがおじいさんに悪さをしたから、お仕置きしてるんだ!!
マオウ︰ち、違う…違う…こいつらが…じいちゃんを…!!
人間3:おいおい!嘘をつくなよクソガキ!!
人間4:言い訳なんか聞きたくないんだよ!!
マオウ︰お、お前達が悪いんだろ!?
人間2:態度悪い!!
マオウ︰な、何言ってるんだ…!?
人間2:態度悪いって言ってんだよ!!それが悪い事やっちまったやつの態度かよ!?反省しろよ!!
マオウ︰な、何言ってるんだ!?お前…なぁ…みんなコイツらが…じいちゃんを…!
人間5:だ、だが…私達は何も見ていない…し、慎重に判断せねば…!
人間6:おい?マオウ…普段声を荒らげたりしないこいつらがこんなに怒るなんて…お前、何かしたんじゃないのか?
人間7:何かあった時にはたいていお互いが何か悪いことをしたんだ…。
人間2:あぁ痛い…マオウのやつ、自分が悪いクセに殴ってきやがって…!
人間8:普段優しいこいつらだから、お前も反抗してやり過ぎたりしたんだろ?
マオウ:…。(コイツラニイッテモムダダナ…。)
(マオウの魂の背中がトンッと押され体から抜け出た気がした。暗い崖の方へ。悪い意味で。)